あなたの音楽を生きる 調和と個性のあいだで

なぜ、自分の感じ方を他人に合わせる必要があるのでしょうか?

ここ日本には、「和をもって貴しとなす」という文化があります。

協調と調和を大切にする精神は、海外からも称賛される美しい価値観です。

たしかに、私自身もその美点を感じています。

けれども、時に「同じであること」を求められすぎていると感じることもあります。

それは儒教的な影響かもしれませんし、長く続いてきた社会構造の名残かもしれません。

どこかで、「違ってはいけない」「はみ出してはいけない」と、無言の圧力がかかっているように感じる瞬間があるのです。

でも、これからの時代はきっと、もっと多様で、もっと自由な表現が受け入れられる世界へと変わっていくはずです。

私はそう信じて、まず自分から発信しています。

そして、「同じように、自分の音を鳴らしてみたい」と感じてくれる人が、一人でも増えてくれたらと思っています。

 

あなたは、あなたという音楽

私たちは誰もが、個性という楽器をもった完璧な存在です。

誰かに合わせすぎたり、本当の自分を隠してしまったりすると、その音色は濁り、魂が息苦しさを感じはじめます。

「人のために」と思ってがんばり続けるうちに、自分を大切にすることを忘れてしまう人もいます。

でも、いつでも自分を抱きしめてあげられるのは、自分しかいません。

行動の原点が「人のため」であることは素晴らしいことです。

けれど、もしその想いが“義務”や“自己否定”と結びついていたら、そこには苦しみが生まれます。

 

好きなことを奏でると、世界がひらく

本当に心から好きなことを、淡々と続けていく。

それが誰かの助けになったり、喜ばれたりしたとき、そこには、無理のない「他者貢献」が生まれます。

与えることが「自然」で、「喜び」として湧いてくる。

そういう循環の中で、人は真の豊かさへと導かれていくのかもしれません。

 

あなたの音楽を、今ここで

私が敬愛する著者、ウエイン・W・ダイアー博士は、こう語っています。

あなたの音楽を奏でることなく死んではいけない。

ウエイン・W・ダイアー

 

この言葉には、人は皆、自分だけの音楽を持っているという真理が込められています。

その音楽を閉じ込めたまま、誰かに合わせて人生を終えることのないように。

まだうまく演奏できなくても、恥ずかしくても、少しずつでいい。

あなたにしか奏でられない音が、きっとどこかで誰かの心に届く日がきます。

 

あなたの中にある音を信じて

あなたの感じ方は、世界にひとつしかない音です。

誰とも同じである必要はありません。

どんなリズムでも、どんな音色でも、それが「あなたらしさ」です。

あなたの音楽を、この世界に響かせてください。

それは誰かのためである以前に、あなた自身の魂を生かすことなのです。

 

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