自他ともに尊重するために
人と人が理解しあうためには「対話」が必要となります。
対話をすることができれば、自分と相手の考え方の双方を理解でき、信頼関係が生まれ、互いを尊重して助け合う精神が育まれます。
「みんなちがってみんないい」と、詩人の金子みすゞさんは言いましたが、
心底理解することができないことを前提として、それでも相手を知ろうとすることは大切です。
ただ、対話をする意思がない方もいます。
これは「ちがい」とは異なります。
それは、対話への適切な姿勢が取れていないからか、余裕がないからか、無知なだけです。
では、「会話」とは何かというと、テーマのない話を意味します。
目的をもって話すこと、深く掘り下げていく話を「対話」
目的なく話すこと、横に広がっていく話を「会話」
と簡単に表しておきます。
両方とも大切です。
話をするとき、何もかもを会話として捉えれば、人間関係が上手くいくことはありません。少しの対話も必要です。
はじめから相手を理解する気持ちがない場合、人間関係は続くことはありません。
仲違いが起きれば、対話をする気もなくなってしまいます。
それは、家庭においても同じです。
というよりも、家庭の方がそういったことが起こりやすい傾向がありますし、そういう家庭で育った場合には、自他への尊重の気持ちを外の環境で学習するしかなくなります。
なぜなら、家庭では距離感が近すぎるからです。
距離感をしっかりと意識しなければ、多くの場合、家庭においてはケンカになります。
それによって支配・依存の関係が成り立ってしまいます。
話を聞く姿勢がない親の子どもは、ふつうは中々自信を育めません。
自分の意志で自信を育み、人生を変えていくしかないのです。