【書籍】Life is Wellness 「健康な生き方」の科学

 

『Life is Wellness 「健康な生き方」の科学』は、石村友見さんの著書です。

石村友見さんは、劇団四季『ライオン・キング』やブロードウェイミュージカル『ミス・サイゴン』への出演経験を持ち、その経験の後にニューヨークでヨガスタジオを設立。

著書『ゼロトレ』シリーズは累計120万部を超えるベストセラーとなり、多くのメディアで取り上げられました。

現在は、女性専用のオンラインジム『チームゼロ』を主宰し、ウェルネスの普及に努めています。

 

ヘルスからウェルネスにシフト

本書は、人類最大の問いである「どうすれば幸せに生きられるのか」に挑みたい。その答えこそが「wellness(ウェルネス)」だ。

一般的に「ヘルス」という言葉は、病気ではない状態を意味し、それは肉体的な健康を指す。心の健康を表すときにはわざわざメンタルヘルスという言葉を使う。それに対して「ウェルネス」は、体の健康という側面だけではなく、精神的にも前向きな状態であることが含まれる。1961年にアメリカのハルバート・ダン医師が、「輝くように生き生きしている状態」と提唱したことがウェルネスの最初の定義で、1977年には全米ウェルネス協会が発足し、世界的にこの言葉が普及するきっかけになった。

―――(中略)―――

私たちが幸せを感じるための重要な要素が体と心だ。そして、もうひとつ大切なものがあるのだが、それは次の章で述べることにする。本書は、ヘルスの世界—「なりたくない。やりたくない」から、ウェルネスの世界―「なりたい。やりたい」へと、あなたを誘うために書いた。私が考えるウェルネスの定義はシンプルだ。

「ずっと自分を好きでいられること」

コンプレックスに怯えながら生きるのではなく、自分らしくあることに自ら許可を出し、前を向いて生きていく。本書は、第一部「体について」、第二部「心について」の2部構成でウェルネスの旅をしていく。あなたの心の「幸せの鐘」が鳴ることを願って。

『Life is Wellness 「健康な生き方」の科学』石村友見 著

 

『Life is Wellness 「健康な生き方」の科学』は、単なる健康本ではなく、「なぜ健康が幸福につながるのか」という問いに科学的に向き合った作品です。

著者の石村友見さんは、これまで『ゼロトレ』シリーズで多くの読者を惹きつけてきましたが、本書ではさらに視野を広げ、「からだ」「こころ」「つながり」という3つの要素から総合的なウェルネスを追求しています。

本書の魅力は、著者の豊富な実体験と、ハーバード大学医学部で学んだ最新の知見がうまく融合している点です。

特に、日常生活の中で実践できる具体的なアドバイスが多く紹介されており、例えば睡眠、運動、食事の工夫、人間関係の見直しといった内容は、すぐに生活に取り入れやすい実践的な提案だと感じました。

また、専門的な内容もわかりやすい言葉で丁寧に解説されているので、健康本にありがちな難しさや説教臭さがなく、読み物としてもとても心地よいです。

各章の最後には内容をまとめたセクションが用意されており、読み返す際の指針としても役立ちます。

特に印象に残ったのは、「幸福は個人の努力だけではなく、周囲とのつながりから生まれる」というメッセージです。

この考え方は、ウィルス騒動を経て人との距離感を見つめ直した今だからこそ、より深く胸に響きました。

全体として、これから健康的で充実した生活を送りたい人、あるいは心身のバランスに悩んでいる人にぜひ手に取ってほしい一冊です。

石村さんならではの優しさと力強さが詰まった、前向きな気持ちになれる本です。

 

参考

Life is Wellness 「健康な生き方」の科学

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