出入口はどこにある?
お店を運営していたときのことです。
私は、ある時、自分が搾取している側であることに気が付きました。
従業員数15名程度の小さなお店の中で、ふと、それを理解しました。
そして同時に搾取されている側であることも理解しました。
どれだけ、社会において必要とされる業種であったとしても、
どれだけ真面目にやっていたとしても、それがちっぽけなことだとしても、
それは変わることのない事実でした。
マルクスの「資本論」に書かれている
「会社や資本家は、労働者が稼ぎ出す利益の一部を搾取して会社を大きくしていく」という基本原則を経験から理解しました。
そしてそのシステム・構造は、ズームを引いて俯瞰して眺めてみると、
社会のどこまでも続いていました。
私は、資本主義という世界のマネーゲームのルールの中をよくわからずに生きていました。
このままではいけない気がしたので、脱出を試みました。
ですが、そもそも出入口を知らなければそれは不可能なことだと知ることになりました。
出入口は三次元においては見つかりません。
時間をかけて少しずつ理解していったことですが、それは「意識」に関することだからです。
その後、三次元ゲームのルールをあらためて受け入れた上で再出発しました。
以前は会社というのは大規模なほうが凄いと感じるし、信用があるから「良い」のだと盲目的に信じてしまっていましたが、思い込み(刷り込み)だったようです。いまは、俯瞰視点で観れば単純に、大組織も小規模の経営も、ただやり方や需要などが異なるだけだと理解できました。
要するに、何事も当人のモノの観方・受け入れ方次第なのですね。
少し脱線しますが、こちらの記事を書いている途中で小説「出口のない海」を思い出しました。フィクション作品ですが、戦時中の日本人特有の思想を登場人物から感じられますし、それは人が全体として共有している意識ではないかと思えてしまいます。もちろんですが素晴らしい作品ですし、読み物として楽しめます。
日本の学校教育においては、多くの場合に「雇われるための情報を得る」そして「その流れに乗る」ことが一般的で当たり前になっています。それはそれで(その人の置かれている状況や意識によっては)素晴らしいことですが、テレビや常識を当たり前と考えずに自ら調べてみることも面白いです。せっかく情報を調べることが簡単になった時代・世界に存在しているわけですから。
選択肢を増やし、これからの人生を幸せに、楽しく、豊かに、そして面白くしていきたいですね。