【書籍】そろそろ、自分を解放する 風の時代を味方につける暮らし方
『そろそろ、自分を解放する 風の時代を味方につける暮らし方』は、矢作直樹さんの著書です。
矢作直樹さんは、1956年、神奈川県生まれです。
1981年、金沢大学医学部卒業。
その後、麻酔科、救急・集中治療、内科、手術部などをご経験されたそうです。
1999年、東京大学大学院新領域創成科学研究科環境学専攻および工学部精密機械工学科教授。
2001年、東京大学大学院医学系研究科救急医学分野教授および医学部附属病院救急部・集中治療部部長となり、15年にわたり東大病院の総合救急診療体制の確立に尽力。
2016年3月、任期満了退官し、名誉教授に就任。
『人は死なない ある臨床医による摂理と霊性をめぐる思索』『おかげさまで生きる』『今という一瞬に、一生の幸せがある』など、共著作を含めて50冊以上の著書があります。
さっそくですが、あなたにお伝えしたいことがあります。
「そろそろ、気にするのをやめませんか?」
この数年、日本も世界も感染症による騒動でガラッと変わりました。
新型コロナウイルスとか、単にコロナとか、そういう名前を耳目にしない日のほうが少なかったでしょう。わたしもかつては勤務医でした。医者の端くれですから、どんなふうに決着するのかと注目していました。
騒動は終わりましたが、まだしこりが残っています。
マスク。ワクチン接種。会社や学校や医療機関の変化。多くの店頭に置かれたままのアルコール消毒液や、モニター画面つきの検温器。
そんな環境に身を置いて、疲れないわけがありません。
もう慣れたなんて笑いながらも、心身共にぐったりしていませんか?
もしかしたら「今こそ頑張らないと」とばかりに張り切りすぎて、なんらかの病を発症した人もいるでしょう。体は正直です。心に寄り添いたがります。
ですがわたしが伝えたいのは、「あなたは大丈夫」、ということです。
人間は意外としぶとい生き物です。
収入が落ちても、だれかと別れても、仕事を失っても、病名を告げられても、頑張りが報われなくても、そのときは気持ちが沈むし免疫力も落ちますが、わたしたちには復活する(回復する)力が備わっています。
死にたい気持ちになっても、お腹が減るのが人間です。
わたしたちが一番強いのは「気にしないとき」で、一番弱いのは「気にしているとき」です。人間は気にしないときが最強で、気にし始めると免疫力も活力も下がります。気にしない。まずは口癖から始めてください。
『そろそろ、自分を解放する 風の時代を味方につける暮らし方』矢作直樹 著
矢作直樹さんのことを知ったのは、書店にならぶ本の表紙を観たのが最初の出会いでした。
それは当たり前といえば、当たり前なのですが。(笑)
表紙の写真は、病院のデスクでした。
その本の周辺には、『人は死なない』というタイトルの本もありましたので、
「お医者さんがこのようなことを伝えるのは、とても勇気があるなぁ」
などと密かに思っていました。
なぜか思い出せないのですが、それはもう何年も前のことで、私がまだ「霊性」や「精神世界」に関する学習をあまりしていない頃のことでした。
このようなことを言うのは大変おこがましいことではありますが、矢作直樹さんのことを、かなり以前から知っているような錯覚に私はいつも陥るのです。
それなのにもかかわらず、これまでに何度も素通りしてきましたが、最近になってようやく少しずつ、矢作直樹さんのご著書を拝読しております。
というわけで、
『そろそろ、自分を解放する 風の時代を味方につける暮らし方』のことです。
とても簡潔で、わかりやすい内容でした。
精神世界に馴染みの「ない」人に、特におすすめです。
日本人が、「日本人ならではの常識や固定観念」によって陥りやすい事柄にテーマを絞られていますので、まじめな人やいつも頑張っている人は読んでほしいと思いました。
心持ち、食事、運動、睡眠の4つが大切であるとのことで、誰でもかんたんに、すぐにできることや、考え方などを解説されていて、それは本当にとても良さそうです。
「精神世界」に関することは、次のような伝え方をされています。
精神世界は終わりのない教養であり、わかっていることはほんの少しだけ。
そしてさまざまな学問や教養もそれは同じ。
その後の、
「ただ、終わりはありませんが、始まりはあります」
という言葉が印象的でした。
その「出発点」を2つお伝えくださっています。
なるほど、たしかに、精神世界について全く知らなかった方が、その2つを知れば「出発点」として充分だと思いました。
そのほかには、「中今」に関することが重要です。
中今を理解することで、不安や生きづらさのほとんどはなくなり、解放されると私も考えます。
「どこに自分の意識を合わせるか」が重要なのです。
という一文があるのですが、この意識のコントロールがうまくなれば、大抵のことは「大丈夫」になります。
全体として、現代を生きるすべての人(性別・年齢など関係なく)が知っておくと良いことが、わかりやすく簡潔に書かれていますので、ぜひ読んでみてください。
たとえばご両親が60~70代で、テレビや新聞などの情報だけを得ていらっしゃるというご家庭の方は、(ご両親が本を読まれるのであれば)一つの考え方として、おすすめされると良いかもしれません。
この本を読むと「なにがあっても大丈夫」だと、心底思えます。
参考