「意識が現実を創る」仕組み その恩恵と危険 本流と支流を生きる私たちへ

〜意識が世界を動かす時代に生きている〜

「思考が現実になる」

「波動がすべてを引き寄せる」

そうした言葉を、いまでは耳にすることも珍しくありません。

けれども、その真意を理解し、なおかつ実際に体験として落とし込んで生きている人は、まだそう多くはないでしょう。

私は、こうした「意識と現実の関係」に関心を持ち、深く学び、そして何よりも自分の人生の中で数え切れないほどの試行錯誤を経てきました。

その体験の中で、ある重要な感覚に気づいたのです。

それが「本流(主流)」と「支流(分流)」の存在です。

こちらの記事では、意識の仕組みとしての本流と支流、現実創造におけるエゴと愛の作用、体験から得た学びとリスクの回避法、安全で調和的な自己探求のあり方についてお伝えしていきます。

 

本流と支流 意識が選び取る現実の道筋

まず初めにお伝えしたいのは、現実はひとつではないということです。

私たちは、「過去・現在・未来が一本の時間軸の上にある世界」に生きているように見えますが、実際には並行世界・パラレルワールドのように、多層的に広がる現実の中で、「今この瞬間に選び取ったバージョン」を生きているとも言えるのです。

このとき、私たちの意識が選び取る「現実の道筋」は、とてもシンプルに言うと次のように分けて捉えることができます。

  • 本流(主流):魂の意図、宇宙的な調和に沿った「本来の人生の流れ」
  • 支流(分流):日常の思考、感情、エゴ的欲求などによって生まれた枝分かれした流れ

意識の状態が変わると、目の前に現れる人・物・出来事さえも変わって見えるという体験をしたことがある方もいるかもしれません。

これはまさに、自分の意識が別の支流(無限に存在する、枝分かれした「可能性世界」の一つ)に移動した結果とも言えるのです。

(※ 本流 支流という言葉は、本来は河川用語として使われています。)

 

イメージが創る世界 支流を自ら選んでしまう私たち

実際に私が体験した一例をご紹介します。

ある人物と関わるとき、私の中に「この人は優しい」というイメージを持って接したときは、実際にその人はとても思いやり深く関わってくれました。

けれども、別の機会に「この人は自分本位で傲慢なのでは」と思いながら接すると、まるで人格が変わったように、冷たい態度や圧力を感じる場面がありました。

他にも、特定の「自分像」や「状況のイメージ」を持っていると、やたらと感謝される、頼まれごとばかり増える、頻繁に贈り物を受け取る、など様々な現象が起きました。

これは、まさに意図的な支流による創造です。

私たちは、自分の意識に応じて、体験する現実の流れを自動的、または意図的に選び取っているのです。

 

本流に戻れなくなるとき 意識の迷路と混乱

しかし、こうして自由に支流を行き来できるからといって、それがいつも良い結果をもたらすとは限りません。

あまりに多くの支流を創造し続けていると、次第に「どれが本来の流れ(本流)なのか」がわからなくなる時が来ます。

これは、いわば「意識の迷路」に迷い込むようなものです。

心は忙しく、思考は絶え間なく動き、現実には疲労感と違和感だけが残ります。

このような状態は、特に以下のようなときに起こりやすくなります。

  • 過剰にスピリチュアルな概念に依存している
  • 「願望実現」に執着しすぎている
  • 情報のインプット過多で、自分の感覚が鈍っている

本流から外れた支流では、エネルギーは乱れ、心身に負荷がかかります。

 

エゴによる現実創造とその代償 私の実体験

意識の力を知った当初、私は強い興奮と可能性を感じました。

「現実は思った通りになる」

「望むものは波動で引き寄せられる」

けれどもその背後には、確かに「エゴによるコントロール欲」がありました。

もっと幸せになりたい、成功したい、愛されたい・・・。

その思いが強くなればなるほど、私は「現実を操る」ような行動に走っていたのです。

すると、次第に波動は歪み始め、

  • 身体の不調
  • 心の空虚感
  • 家族関係のトラブル

などの「反作用」が現れました。

このとき私は、意識の力は使い方を誤ると非常に危険であること、そしてその影響は自分だけでなく身近な人々にも及ぶことを、痛切に実感しました。

 

それでも希望はある 愛と調和に戻る道

数々の混乱や迷いを経て、私がようやく辿り着いたのは、「本流に戻るには、愛と調和の意識」であるという真実でした。

  • 自分の思いをコントロールするのではなく、観察する
  • 他人を変えようとするのではなく、ありのままを受け入れる
  • 結果を焦るのではなく、「今この瞬間」に丁寧であること

そして、自然の中に身を置くことや、静かな時間を大切にすることで、私は再び本流の優しい波に包まれるようになりました。

本流は、外にはありません。

自分の内側に、常に流れているのです。

 

支流を選ぶ力、本流に戻る力 意識の扱い方

現実創造の力を否定する必要はありません。

ただ、その力を「何のために使うか」がすべてです。

もしあなたが、意識の扱いに興味を持っているなら、次のような問いを持ってみてください。

  • この選択は、私の魂を喜ばせるだろうか?
  • これは愛と調和に根ざした意図だろうか?
  • エゴや恐れが動機になっていないだろうか?
  • 本当は、何を「感じたい」と願っているのだろう?

こうした問いかけは、本流への扉を開く鍵になります。

 

安全な実践とサポートのすすめ

この記事を読んで意識の探求に関心を持たれた方へ、大切なことをお伝えします。

意識や波動の力は確かに存在しますが、それを扱うには慎重さと誠実さが必要です。

特に、心身に不調を感じているときや、強い執着・焦りがあるときは、一人で深く入り込みすぎず、信頼できるカウンセラーやスピリチュアルガイドのサポートを受けることをおすすめします。

また、日常生活とのバランスを保つことも非常に大切です。

意識の探求は、現実逃避ではなく「現実と共に生きる力を取り戻すため」の道でもあるのです。

 

あなたの意識が、世界をやさしく変えていく

私たちは皆、本流と支流のあいだを行き来しながら生きています。

それは、失敗と回復、迷いと気づきの繰り返しの中で、少しずつ魂の道を歩んでいく旅でもあります。

あなたのその旅が、愛と調和に満ちたものでありますように。

そして、その旅路が、あなたの周囲の人々にとっても、静かなやさしさと安らぎの光になりますように。

必要なときには、いつでも思い出してください。

本流は、いつもあなたの内側に流れ続けていることを。

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