
答えを、追い越さない
何かが変わり始めているとき、私はその変化の意味を知りたくなります。
この違和感は何なのだろう。
この感覚は、どこへ向かっているのだろう。
まだ何もわからないうちから、理由を探し始めてしまいます。
内面的な変化を感じるときほど、それを「成長」や「進化」という言葉で受け止めたくなることがあります。
けれど、その言葉が少し早すぎることがあります。
まだ輪郭もない感覚に名前をつけた途端、それまで自由に揺れていたものが、一つの意味へと静かに収まってしまう。
その瞬間、確かにそこにあったはずの、小さな震えまで見えなくなってしまうような気がするのです。
まだ、言葉にならないままで。
何かが動き始めている気配だけがあって、それが何なのかはわからない。
そんな時間が、思っていたより長く続くことがあります。
そのあいだも、感覚は少しずつ形を変えながら、どこかで静かに生き続けています。
だからなのか、最近は、すぐに言葉を探さなくなりました。
あのとき名付けなかった感覚のことを、ときどき思い出します。